和牛ホルモンにはどのような種類がある？

それぞれの特徴を解説

牛のホルモンは精肉されずに残った内臓肉のことを指します。それぞれの部位によって脂の量や食感が異なります。和牛ホルモンにはどのような種類があるか知らない方も多いでしょう。そこで今回は、和牛ホルモンの種類についてご紹介します。特徴やおすすめの食べ方も説明するので、ぜひ参考にしてみてください。

1. ホルモンの特徴を部位別に紹介

ホルモンの特徴を部位別にご紹介します。

1-1. ミノ

ミノは牛の胃袋を指します。切り開いたとき、形が雨具の蓑に似ていることから、名付けられました。見た目は白くて肉厚です。とくに分厚い部分を上ミノ、身の間に多くの脂を含んでいる部位はミノサンドとして提供されます。食感はコリッとしており、臭みやくどさも少ないため、さっぱりと食べられます。

1-2. センマイ

センマイは牛の第三胃袋にあります。ヒダが多いことから千枚と呼ばれるようになりました。見た目は黒っぽく、ホルモンの中ではカロリーが低い部位です。ミネラルやコラーゲンが豊富で女性にも人気があります。薄皮を剥がし、下処理したものを白センマイと言います。薄皮をそのまま食べるものは黒センマイです。一般的なセンマイは、黒センマイを指します。

センマイは少し歯ごたえがあり、コリコリした食感とザラッとした舌触りが特徴です。ホルモンの中でも脂が少ない部位です。センマイ自体にあまり味がなく淡白なので、濃厚なタレやスープと合わせるのが良いでしょう。

1-3. ハラミ

ハラミは牛の横隔膜にあるホルモンです。見た目は赤身肉のようで、焼肉でも人気の部位です。筋繊維が密集しているため、焼くとジューシーな食感になるでしょう。噛み切れるほど柔らかいのが特徴で、老若男女問わず人気があります。脂っぽさがなく、胃もたれの心配もありません。

1-4. レバー

レバーは肝臓です。食べたことがある方も多いでしょう。鉄分が多いため、女性にもおすすめです。しかし焼くと独特のにおいがするので、好みが分かれる部位でしょう。たんぱく質やビタミンA、B2も豊富に含まれています。

1-5. シマチョウ

シマチョウは、小腸よりも脂の部分が少なく、肉厚の部位です。食感がしっかりしています。しま模様があることから、シマチョウと呼ばれています。シマチョウは丁寧な下処理が必要です。美味しいお店は、処理が丁寧だといえるでしょう。

1-6. タン

タンは焼肉屋さんでも定番の部位です。舌の部分を指します。ほど良い弾力があり、脂身も少ない部位なので、さっぱりいただけます。また部位によって味わいが変わるのも特徴です。タン元という舌の根元に近い部分は、脂がのっていて柔らかい食感です。

1-7. ギアラ

ギアラは第四胃の部分で、別名赤センマイと呼ばれています。見た目はほのかに赤みがかっており、適度な脂と甘みがあります。プリプリしていてジューシーな食感が特徴です。

1-8. ツラミ

ツラミはカシラとも言われています。味が濃く、旨みたっぷりの部位です。よく動かす部分なので筋肉が多く、カレーやシチューなどの煮込み料理に向いています。

1-9. ハツ

ハツは心臓のことです。ハートやこころと呼ばれることもあります。常に動いている臓器なので筋繊維が細かく、食感はコリコリしています。クセがなく、あっさりしているので食べやすいホルモンといえるでしょう。たんぱく質やビタミンB1、B2が豊富です。

1-10 .ハチノス

ハチノスとは、牛の第二胃にあるホルモンです。蜂の巣のような形をしています。あっさりとしているため、濃い味付けがおすすめです。処理する前は硬くて臭みがあります。ハチノスにはたんぱく質やビタミンB12、亜鉛などが多く含まれています。焼肉で食べる場合は圧力鍋で柔らかくしてから焼きましょう。トマト煮込みなどの料理でも美味しく食べられます。

2. 和牛と国産牛の違い

一般的に国産牛は日本で飼育や加工された牛を指します。しかし外国で飼育された牛を輸入して、日本で飼育後に加工した場合も、国産牛として表示できます。 和牛は、食肉専用の牛のことです。日本の在来種をもとに作られた牛を指します。和牛と呼ばれる品種は限定されているため、和牛が必ず国産牛であるとは限りません。

3. まとめ